スキーブーツ選びで失敗しない!スキーブーツのフレックス・ラスト幅(ワイズ)の選択方法

ブーツを購入した時、『痛くて履けない』『硬くて膝が曲がらない』『柔らかすぎて上手く滑れない』
こんな経験をされた方も居られると思います。

この原因の多くはご自分の足とブーツが合っていないことに由来します。
自分に合ったブーツを見つける上で必要なことは、フレックス、ラストといったものがあります。

毎年たくさんのブーツを販売・調整しているプロスタッフがおすすめする
ブーツに選びに重要なフレックスやラストについて解説していきます。

ブーツのフレックス

ブーツのフレックスとは、ブーツの硬さのことを指します。
フレックスは60~150くらいの数字で表され、数が大きいほど硬く、小さいほど柔らかいブーツとなります。
柔らかいブーツと硬いブーツの違いは、力の伝わり方です。

レベルやスキースタイルにより適正なフレックスは異なります。

フレックス図解

図のように、上から力が加わった時に、柔らかいブーツだと左右に力が分散されます。
スキーに力を伝える事で振動を抑え込んだり、板を撓ませる事が出来ますが、雪面に同等な力が必要な場合、図①は力が分散するのでより多くの力が必要となります。

スキーにより多くの力を伝える事でバタつきを抑えたり、スキーを撓ませることでより深いターン弧を描く事が可能になります。

ただし、レベル以上のブーツを使用した場合ブーツの硬さに負けてしまい、スキーに必要な脛の角度をキープする事が出来ず、後傾になりテールに乗る事でコントロールを失い暴走する事が多くなります。

スキーレベルとブーツフレックスの目安

適正なブーツフレックスを選ぶ事で、より快適にスキーをする事が出来ます。

ブーツのフレックスはスキーヤーの目的に応じて変化しますので、レジャー志向上達志向の2タイプに分けて紹介致します。

レジャー志向

初心者
:60~70
中級者
:80~90
上級者
:100~130

技術志向

初心者
:80~90
中級者
:90~100
上級者
:110~130
エキスパート
:130~150

特殊なケース

モーグル等コブがメインのスキーヤー:適正フレックス 90前後

技術の向上を目指すスキーヤーは滑走日数多くなる為上達しても使用できるように、ワンランク上のブーツを選ぶと良いと思います。

初心者が上級者用のブーツを使用した場合、どの様なスポーツでも初心者は体を使ってバランスをとる傾向に有ります。
反対に上級者になればなる程、身体がブレず必要最低限な動きで体をコントロールします。
初心者が必要以上に硬いブーツを使用した場合は、動きを制限されるので、バランスのコントロールが困難になります。
また脛を曲げる事が出来ない為、お尻が落ちてしまい後傾になり易くなります。

上級者が初心者用のブーツを履いた場合は高速域の中で、スキーに力が伝わりにくくなる為、必要以上にスキーがバタついたり、より多くの力を必要とする為、必要以上に体力を消費します。
思い通りのターン弧を描く事は困難になります。

この様に自分自身のレベルに合ったブーツを使用する事で、レベルの向上や快適なスキーを行う事が出来ます。

スキーブーツのラスト幅(ワイズ)とはブーツの横幅

スキーブーツのラストとはブーツの幅の事を表しています。
26cmを基準とした足幅を表しており92㎜~106㎜までの表示となります。 (1サイズ変わるとで2㎜程度変化します)

最近では商品名にラストの表記がしてあるメーカーも増えてます。

ラスト幅目安

92㎜~95㎜
:ナロー(ワールドカップモデル等の競技用)
96㎜~98㎜
:LV ローボリューム
100㎜
:MV ミディアムボリューム
102㎜以上
:HV ハイボリューム

(例) LANGE RS 130 MV
130フレックスのミディアムボリューム(100㎜幅)のブーツになります。

自分の足幅は?幅広?

計測時の足幅の目安は以下の通りです。

90㎜~95㎜
:かなり狭め
95~100㎜
:狭め
100㎜~105㎜
:平均的
105~110㎜
:広め
110㎜以上
:かなり広め

使用目的やスキーレベルによるラストの選択

スキーブーツの幅は足の幅イコールではありません。

ラストが狭くなるとブーツはより敏感になります。
ほとんどのメーカーが樹脂を分厚くして幅を狭くしているので、エッジグリップ感やパワー伝達性能もアップします。
レーサーや技術選プレーヤーがWorld Cupモデルを着用するのはこの為です。

逆に年2日~3日しか滑らないレジャー志向のスキーヤーですと、快適に過ごせることを優先されると思いますので、少し幅の広いブーツを選らばれるとブーツを着用している苦痛も無く快適に過ごすことが出来ます。

また足には個人差が有ります。 足の柔らかさ、慣れ等がブーツの着用感を大きく変化させます。
足の母指球側と小指球側を手で挟み握ってみると、足の伸縮性が大きい人(足が柔らかい人)と全く縮まない(足の硬い人)が居ます。
足の柔らかい人は、比較的足に締め付けが有る方がブーツの中で足が安定します。
足の硬い人は、締め付けが有ると痛みに感じてしまう事が多いと思います。

もう一つブーツの着用感の大きく影響する事が『慣れ』です。
ブーツの履き慣れですが、今までどんなブーツを履いてきたかが、経験がブーツの着用感や操作感に大きく影響をもたらいます。
例えば、92㎜幅のナローラストのブーツを履き続けてきたエキスパートスキーヤーが、100㎜のミディアムラストのブーツを着用すると、緩くて滑れない滑走感覚も相当鈍く、思うような弧が描けないと思います。

逆に、レジャー用の102㎜幅のスキーブーツを履き続けてきたスキーヤーが、92㎜のナローラストのブーツを着用すると、滑る前に痛くて脱いでしまうと思います。サイズ感も同様に慣れが大きく作用します。

この様に、ブーツを選ぶときは今までブーツを履いてきた経験や慣れ、足の伸縮性、スキーの目的(上達志向・レジャー志向)等で選ぶブーツの幅も変わってきます。

レジャー志向
:狭いブーツは×快適に過ごせる100㎜幅~102㎜幅
上達志向初中級者
:広すぎるブーツは×操作感を優先して98㎜~100㎜の幅
上達志向上級者
:操作感やグリップ力足のホールド感を重視する92㎜~98㎜幅
エキスパート・レーサー
:快適性度外視、操作感とグリップ力重視 92㎜幅

勿論足幅や柔らかさや骨格によって左右されると思いますので、92㎜~98㎜のブーツを選ぶ場合は試着する事が一番良いと思います。
また自分の為に作られたブーツは有りませんので、ブーツの加工も念頭に選ばれると良いと思います

商品名でわかるブーツの特性

全商品では有りませんが、最近のブーツは商品名にフレックスは勿論、足幅を示す表示が設けれれるようなりました。

①フレックスを表す数値

商品名にある50~150の数値 大きな数字の方がブーツが硬く上級者向け

②幅を表す表記

  • LV ローボリューム 96㎜~98㎜
  • MV ミディアムボリューム 100㎜
  • HV ハイボリューム  102㎜以上
  

World CupやFIS・RDの記載が有るモデルは92㎜~95㎜のナローラスト

 

③その他の表記

SC・LC
ショートカフ ローカフ アジア仕様の脛が短く設計されたモデル
RS
レーシングスポーツ 純競技仕様でなく、競技入門(日本では基礎に分類される事も多い)

例えば『LANAGE RS130LV』の場合
RSレース入門or基礎スキー用 130フレックス LVローボリューム97㎜
この様に表記を覚えておくとブーツ選びの参考になります。 

【大人気】【最新モデル】サロモン S/PRO SUPRA BOA

S/PRO SUPRA BOA

履きやすいMV 100㎜ラストとBOA搭載で適度な締め付け感が容易に選定できる。
甲の締め付けが部分的にならず、足の冷えや痺れを軽減する

この商品はこちら

【コスパ最強 モデル】ロシニョール SUPER VIRAGE 105 SC

SUPER VIRAGE 105 SC

幅広めのMD採用のショートカフモデル、足入れもしやすく指先も広いので難なく履ける、レベルアップに最適な105フレックスが中級者を上級者に引き上げてくれる

この商品はこちら

【おすすめ日本メーカー】レクザム REVO 100M

REVO 100M

レクザム独自のAUTO FIT採用 96㎜~102㎜
AUTOFITは足の幅が広い方にはブーツが広がり、狭い方が履く場合は包み込んでFITする。
リンクフレームが有害な振動を除去し、正確に力を伝達します。

この商品はこちら

ブーツNEWモデル一覧へはこちら

この記事をシェアする
コンテンツTOPへ
タナベスポーツ・ショッピングガイド