NORDICA(ノルディカ)ブーツ2023-2024NEWモデル!「DOBERMANN」「UNLIMITED」徹底解説!
NORDICA(ノルディカ)はTECNICAグループのブランドで、本社は、イタリアのジャーヴェラ・デル・モンテッロにあり、ブーツの工場は、ヨーロッパ中から知識と能力を集めている世界的に有名なハンガリーの地区ナジカーッロー(NAGYKÁLLÓ)にあり、ここで全てのブーツを製造しています。
2023-2024シーズンは「DOBERMANN」シリーズから5つ目となる新しいモデルが登場。
また、ヨーロッパでのツアーニーズに応えた「UNLIMITED」も新たにラインナップに加わりました。
今回の記事では上記2モデルを徹底的にご紹介していきます!
DOBERMANN 5
2023-2024シーズンの「DOBERMANN 5」の特徴をご紹介します。
シェル
1番の大きな特徴として、レーシングタイプで初めてカフに「ダブルインジェクション」を採用しました。
「ダブルインジェクション」は一枚のシェルに柔らかい素材と硬い素材を織り交ぜる手法です。
「シングルインジェクション」はシェルを強化するためにシェル自体の厚さが必要で、強化する度にカーボンのシートを貼るなどして対応していました。
「ダブルインジェクション」になったことで、シェルを少し薄くなり、ブーツ自体も軽量化しています。
「DOBERMANN」では背面にのみ硬い素材を使っています。
2番目の特徴としては、これまでの素材と比べ、より温度変化に強い素材使用しています。
このブーツを作るにあたり、ワールドカップのレーサーや、ヨーロッパカップが携わってテストしています。
新しいシェルは、より解剖学的に足型に沿った形状になっています。
その一環として、シェルのかかとを注意深く分析し、再加工しました。
ブーツサイズに関わらずソール全長を5mm短縮しています。
これにより、シェルの安定性が向上するだけでなく、ソールの長さが短くなったことで、スキーの安定性が向上します。
外装では、特に中足部とかかと部のボリュームを大幅に削減することができました。
これにより、精度と応答性が最大化され、パフォーマンスがさらに向上します。
ゼッパ(ウェッジ)は通常は高さ25mmがついていますが、それとは別で23mmという物が登場します。
後、ソールサイズが変わったのと、UK表示を無くしました。cm表示。これは先程、言ったダブルインジェクション。
インナーブーツ
これまでのものより非常に薄くなっています。
「HEEL LINK」という特許を取得したテクノロジーで、踵を正しい位置にしっかりと固定します。
DUAL SETTING QUICK SPOLIER
スポイラー部分は取り外しもできますが、厚みを追加することもできます。
レーサーの方は薄いものを使用する場合が多く、以前の「DOBERMANN」には薄いスポイラーが装着されていました。
今回の「DUAL SETTING QUICK SPOLIER」はユーザーの好みで厚さを調整できるように作られています。
また、つま先部分のネオプレーンは、内側と外側で高さを変えています。
ネオプレーンは広げすぎると横に広がって、足に当たってしまう場合があるため、足に当たってしまわないよう考え抜かれた形状になっています。
購入時の付属品
ストラップにはブースターストラップと同じ物が付いています。
ブースターはアメリカでは6年前、ヨーロッパも去年特許期限が切れているため、同じものを作れるようになりました。
ブーツ本体がハードなモデルには、「Dynamic Booster Stiff」と呼ばれるベルトが3枚構造のハードなタイプ、ブーツ本体がハードでないモデルには「Dynamic Booster Med」と呼ばれるのベルトが2枚構造のややソフトなタイプが付属します。
ステッカーも付属しています。 本体にプリントがほぼないため、物足りなく感じる方はシールを貼って使用することができます。
ただし、シールは剥がれてくる場合がありますのでご注意ください。
リフターは3・4・5mmあって、5mmが通常装備されています。
リフターは5mmのものが刻みが5個、4mmは4個になっていて、ぱっと見で何mm付けているか分かりるようになっています。
DOBERMANN 5ラインナップ
「DOBERMANN」は大きく分けて「WORLD CUP」と「レース・オンピステモデル」の2種類に分かれています。
「WORLD CUP」モデルは商品名に「RD」が付いており、ラスト幅が93mmとなっています。
「レース・オンピステモデル」はラスト幅が96mmとなっています。
DOBERMANN 5 RD
3種類のフレックスが用意されています。
フレックスによる価格の変更はありません
DOBERMANN 5 RD-SOFT L.C.
これまでの「DOBERMANN WC 100」に相当するモデルです。
ローカフモデルですが、カフ以外の全体の高さはローカフでないものとあまり変わりません。
DOBERMANN 5-S /5-M
レース・オンピステ向けの96mmラストのモデルです。
「DOBERMANN 5 RD」と共通のカフを持っています。
ロアシェル部分は「DOBERMANN 5 RD」は全く別の金型を使用してラスト幅96mmにしているので、「DOBERMANN 5 RD」とは外観が少し異なります。
「DOBERMANN 5-S」はフレックスが140/130/120
「DOBERMANN 5-M」はフレックスが120/110/100が用意されています。
DOBERMANN 5-M L.C.
ローカフモデルです。
フレックスは110/100/90となっています。
ベルト部分は通常のベルクロを使用しており、シェルもダブルインジェクションを採用していないモデルとなります。
DOBERMANN 5-SOFT L.C.
フレックス 90/80/70のジュニアモデル
ローカフモデルです。
ベルト部分は通常のベルクロを使用しており、シェルもダブルインジェクションを採用していないモデルとなります。
UNLIMITED
UNLIMITEDシリーズ
現在ヨーロッパではツアーを楽しむ方が増えています。
ソール
従来のツアーソールは1枚ソールなので、リサイクルに出す際にも剥がすのが大変です。
そこでノルディカはビス留めのツアーソールを作りました。
ビス留めなので、アルペンソールにも、通常のグリップウォークにも変えて使用することが可能です。
また、新しいツアーソールはグリップウォークバージョンとなっています。
グリップウォーク対応のビンディングがついていれば問題なく使えます。
カフ
3段のトリプルインジェクション採用。
固い・中間・柔らかいの硬さの異なる3種類の素材を一つにしています。
シェル自体も薄くでき、ラッピングが良くなります。
バックル
現在バックルはボアが流行っている傾向にあります。
ボアはゲレンデでの使用では故障があっても問題ありませんが、ツアーで山に入っている時に万一壊れてしまうと命に関わる場合もあります。
メカニズムはよりシンプルで、簡単なバックルが壊れにくくて安全だとノルディカは考えています。
そのため、ツアーブーツには簡単なバックルを採用しています。
バックルは一度全部閉めてしまえば、あとは第一バックルを緩めればそのまま歩くことができます。
インナー
3D Light Performance Fit TF
軽いタイプの靴はインナーを極力軽くするために、タングから主にプラスチックを無くしています。
これにより、50g軽くなっています。
「UNLIMITED LT」に使用されています。
HP 3D Cork Fit
より滑れるタイプ。
グリアミドではないPUシェルで、しっかりした作りになっています。
くるぶしにはコルクが入っているので、フィット感が良いです。