【スキーメーカー徹底比較】メーカーの特徴と人気機種を紹介
スキー板を購入したいけど、メーカーがたくさんあって悩む。
各メーカーどんな特徴があるのか知りたい。
スキー板は一度購入すると数年は使い続けるものです。
どうせなら愛着のあるメーカーを選びたいですよね。
毎年各メーカーのスキー板を実際に試走・比較しているタナベスポーツのプロスタッフが、主要スキーメーカーの特徴と人気機種をご紹介したいと思います!
目次
- フランスの老舗スキーメーカー ROSSIGNOL(ロシニョール)
- ワールドカップで圧倒的な勝率 ATOMIC(アトミック)
- 世界で展開されるオールスポーツメーカー SALOMON(サロモン)
- 最新のテクノロジーを次々開発 HEAD(ヘッド)
- 日本の職人による妥協のない板づくり OGASAKA(オガサカ)
- スキーもブーツも定評のある NORDICA(ノルディカ)
- レーシングからフリーライドまで BLIZZARD(ブリザード)
- 軽量・軽快・高性能 VOLKL(フォルクル)
- フリーライドスキーヤーに大人気 K2(ケーツー)
- 高い品質と耐久性が多くのスキーヤーを支える DYNASTAR(ディナスター)
- クロスカントリーとアルペンスキーで特に強さを発揮する FISCHER(フィッシャー)
- 左右非対称など画期的なテクノロジー elan(エラン)
フランスの老舗スキーメーカー ROSSIGNOL(ロシニョール)
フランスに本社を置く老舗。創立は1907年、110年を超える歴史を持つ世界的な総合スポーツ用品メーカー。
スキーヤーの多くが一度は購入を検討したことがあるといっても過言ではない有名ブランドです。
長い歴史の中で蓄積されたノウハウと優れた技術力により、スタイリッシュで高性能なスキーとして高い満足度を誇ります。
日本人のニーズに合わせた基礎スキー用もジャパンモデルとして販売しており、軽快な乗り味で人気を博しています。
ROSSIGNOL(ロシニョール)のスキー板はラインナップも豊富で、スキーヤーのレベルや趣向、好みに応じて様々なモデルから選んでいただけます。
ぜひ老舗メーカーの安定した技術力を体感してみてください。
SUPER VIRAGE V TECH KONECT + SPX 12 KONECT GW B80
一番印象的なのは 軽快さ。そこまで技術レベルが高くなくても思い通りのラインが描ける。 ズラしも有効的に使え、ありとあらゆる滑りの表現が可能。
ワールドカップで圧倒的な勝率 ATOMIC(アトミック)
アルペンスキーWC総合優勝8連覇を成し遂げ、惜しまれながら引退した天才マルセル・ヒルシャーを筆頭に、ワールドカップで圧倒的な勝率を誇るATOMIC(アトミック)
ATOMIC(アトミック)は1955年にオーストリアにてスキー板の専業メーカーとして生まれました。
その後、スキー用品全般に商品ラインナップを拡大し、世界最大のスキー用品メーカーへと成長しています。
現在はサロモンと共にアメアスポーツグループに入っています。
上位機種の 攻撃的な加速力は随一。
アルペンスキーだけでなく、フリーライドスキーにも力を入れており、バックカントリーシーンでも多くのスキーヤーがアトミックの板を使用しています。
REDSTER S9i + X 12 GW
レボショックSシステムにより、自分の思い描いたターンが一連の動作としてストレスなく実現可能。
カルバ・ポルラウッドコアの軽さ滑らかさも加わり、よりスポーティでパフォーマンスと信頼性を兼ね備えた定番の人気のデモ小回り系モデル。
世界で展開されるオールスポーツメーカーSALOMON(サロモン)
SALOMON(サロモン)はスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツ用品はもちろんのこと、トレイルシューズ、トレッキングにも力を入れており、アパレルやバッグなども世界中で愛用されているオールスポーツメーカーです。
サロモンの始まりは、1947年にフランスのアヌシーで、サロモン一家がスキーエッジの製造をスタートしたことでした。
その後、スキービンディングやアルペンスキー板へ製品ラインナップを広げ、1997年にスキー板が発売されました。
操作性や安定性が高い水準で維持されており誰が乗っても高い満足度を得られるのが人気の理由です。
S/MAX 12 + MI12
スピーディーかつ正確なカービングターンが可能なオールラウンドモデル。
さらなるパワーをエッジに送り込み、グリップ力、加速力を高めて、スキーヤーのスキルをワンランク上へと押し上げます。
最新のテクノロジーを次々開発 HEAD(ヘッド)
HEAD(ヘッド)の歴史は1950年まで遡ります。
メタルスキーの考案者であるハワード・ヘッド氏によってHEAD(ヘッド)は創られました。
スキーだけに留まらず、1969年に世界初のアルミ製のテニスラケットを開発するなど、テニスやラケットボールの製造にも踏み出しています。
テニスラケットはジョコビッチ選手やシャラポワ選手が使用していることでも有名です。
一方、スキー板は、平昌オリンピックのメダリストのうち42.9%の選手がHEAD(ヘッド)を使用していたことからも分かるように、絶大な人気を得ています。
最新のテクノロジーをいち早くスキー板に盛り込み、特に、スキー板の余計な振動を抑える技術が特徴的で、それによる安定感の高さがファンを増やすことに繋がっています。
各スポーツのトップアスリートもヘッドのアイテムを使用しており、アメリカやヨーロッパをはじめとして世界80カ国以上に展開されています。ヘッドは世界中で愛されるブランドへと成長しました。
Supershape e-Original SW BB-PR+ PROTECTOR PR 13 GW
フルリニューアルしたSupershape e-Original は、オンピステクルージングに求められるあらゆる要求にパーフェクトに応えるトップエキスパート用クルージングモデルです。
HEADの革新的新技術EMCテクノロジーの採用により、振動を抑え、常時スムーズで安定した滑走性を提供します。
そしてクロスフォースカーボンテクノロジーにより軽量化と荷重配分の完璧なバランスが、最高の操作性を与えてくれます。
66mmウェストなので俊敏な小回りからシャープなロングターンまであらゆる状況に応じたターンを演出できる最高のオールラウンドモデルです。
日本の職人による妥協のない板づくり OGASAKA(オガサカ)
OGASAKA(オガサカ)は、1958年に日本の長野県で設立されましたが、歴史はさらに古く、日本にスキーが伝えられた翌年の1912年に創業されました。
まさに日本のスキーの歴史と共に歩んできたスキーメーカーと言えます。
「日本の環境にふさわしいスキーとは、どうあるべきか」を常に考え、「性能」と「品質」にこだわり続けています。
その妥協のない板づくりにより、メイドインジャパンならではの高性能、高品質のスキー板は、多くのファンに愛されています。
丁寧なスキー作りは、「勝利するスキー」だけでなく、子供から高齢者までの一般スキーヤーにもあらゆる状況下で自在にスキーを操作できる「スキー本来の楽しさ」を感じてもらうことを大切にしている証です。
TC-L + SR585 + RX 12 GW
技術選の大回り種目で高得点を目指すというために開発されたスキーで、開発当初からソフトフレックス・ハードトーションという形で、技術選で高得点が生まれる運動を解析しており、ある角度で性能が発揮できる部分を設計に取り入れました。
こちらもショート同様、複合カーブを持つ「マルチ・アーク・ジョインテッド・カーブ」を採用。
なおかつたわみを出しやすく、ねじれが強いため、リズム変化やターン自体のスピードをあげ、ターンの抜けを向上させています。
スキーもブーツも定評のある NORDICA(ノルディカ)
ノルディカは、1950年にイタリアで創業されたスキー用具メーカーです。
創業者は、スキー靴の革新に情熱を注いだ「Giuseppe dal Bello」で、イタリア北部のトレントで事業を始めました。
初期の頃からノルディカは、革新的なスキー靴の設計と製造に注力し、業界に新しいスタンダードを打ち立てました。
1980年代から1990年代には、ノルディカはスキー板の製造にも進出し、スキー板のパフォーマンス向上に貢献するテクノロジーを開発しました。
この時期に、スキー板のデザインと技術におけるリーダーシップを確立し、スキー市場での地位を強化しました。
今日では、ノルディカはスキー靴とスキー板の両方で高い評価を受け、世界中のスキーヤーに愛されるブランドとなっています。
DOBERMANN Multigara DC FDT + XCELL 14 FDT
SLのチップとテール、GSのボディを組み合わせたマルチラディウスサイドカット。 ターンが容易になりながらも、動きの安定性と楽しさが向上します。
レーシングからフリーライドまで BLIZZARD(ブリザード)
ブリザードは、1945年にオーストリアのミッテルズィルでアントン・アルトハウザー(Anton Arnsteiner)によって創業されたスキー用品メーカーです。
創業当初は木製スキーの製造からスタートしましたが、1953年に金属製スキー「メタル」を開発し、スキー業界に革命をもたらしました。
この革新により、ブリザードは国際的な注目を集め、技術革新を重ねることでその地位を確立しました。
1960年代にはファイバーグラスを使用したスキーを導入し、より軽量で耐久性のある製品を提供しました。
1970年代にはフリースタイルや競技スキー向けの専門的なモデルを次々と展開し、スキー競技者や愛好者の間で信頼されるブランドとなりました。
現在、ブリザードはアルペンスキーやフリーライドスキー、バックカントリースキーなど幅広い製品ラインを展開し、世界中のスキーヤーから支持されています。
THUNDERBIRD R13 + TPX 12 DEMO
芯材に新構造TRUEBLEND WOODCOREを採用し、ハードなバーンで抜群のグリップ力&安定感を提供。
軽量・軽快・高性能 VOLKL(フォルクル)
フォルクルは、1923年にドイツのバイエルン州で設立されたスキー用品メーカーです。
創業者フランツ・フォルクル(Franz Völkl)は、最初に馬車製造を手掛けていましたが、その後スキー生産に転換しました。
フォルクルは、常に革新的な技術と品質の追求に力を入れており、1950年代には「V-Werke」という独自の技術を導入し、軽量で高性能なスキーを製造することに成功。
1970年代には、フルサイドウォール構造を採用したスキーを開発し、安定性とエッジグリップを向上させることに成功しました。
2000年以降、「Powered by Titanium」技術を採用したスキーを発表し、競技スキーやエキスパート向けモデルでの評価を高めました。
また、「UVO(Ultimate Vibration Object)」と呼ばれる振動吸収システムを導入し、滑走中の振動を抑制することで、よりスムーズな滑りを実現しました。
PEREGRINE 80 + LOWRIDE XL 12 TCX
スキーとビンディングが一体構造になっていて、低重心で操作性を高めています。
チタナールバンドを採用することで、ウッドのしなりが感じられる優しい操作性が特徴です。
フリーライドスキーヤーに大人気 K2(ケーツー)
K2は、1962年にアメリカ合衆国ワシントン州で設立されたスキー用品メーカーで、軽量で高性能なスキーを開発することで知られています。
創業当初から、ファイバーグラスを使用した軽量スキーを市場に投入し、革新的な技術でスキー業界に大きな影響を与えました。
2000年以降、K2はフリースタイルやフリーライドスキーの分野で特に強みを発揮し、ロッカー技術やツインチップデザインを採用した製品で、多くのスキーヤーに支持されています。
特に、パウダースノーやパークライディング向けのスキーは、アグレッシブなデザインと優れた操作性が特徴です。
DISRUPTION STi + MXC 12 TCx light Quikclik
ショートターンからミドルターンが得意な上級者向けのハードスノーフルメタルモデル。
高い品質と耐久性が多くのスキーヤーを支える DYNASTAR(ディナスター)
ディナスターは、フランスのシャモニーを拠点とし、アルプス山脈の厳しい環境で培われた高度な技術力と耐久性が特徴です。
ディナスターは、当初から革新的な技術とフランスのスキー文化に根ざしたデザインで注目を集め、1970年代には「Coupe du Monde」モデルで国際的な成功を収めました。
特に、フリーライドやバックカントリースキーにおいて、軽量かつ高い安定性を備えたスキーが強みで、深雪や急斜面でも信頼できるパフォーマンスを発揮します。
高い品質と技術の組み合わせが、プロのスキーヤーから熱心なアマチュアまで、多くのスキーヤーに支持される理由となっています。
SPEED OMEGLASS MASTER SL + SPX 12 ROCKERACE GW
スキーの走りを引き出すR22プレートとロッカーレースBDGを搭載。
クロスカントリーとアルペンスキーで特に強さを発揮する FISCHER(フィッシャー)
フィッシャーは、1924年にオーストリアで設立されたスキー用品メーカーで、特にクロスカントリースキーとアルペンスキーで世界的に知られています。
2000年以降、カーボン素材やエアコア技術を取り入れた軽量で高性能なスキーを開発し、競技用スキー「RC4」シリーズはワールドカップでトップ選手に使用されています。
また、クロスカントリースキーでは「Speedmax」テクノロジーを導入し、滑走性と軽さを追求したモデルが多くのメダリストに選ばれています。
フィッシャーは、伝統と革新を融合させた製品開発を行い、幅広いスキーヤーに対応する信頼性の高いブランドとして知られています。
RC4 WORLDCUP SC M-TRACK + RC4 Z12 GW
湿雪や不整地(コブ)でもテールがしなやかに反応してくれるので扱いやすく、1級以上からテクニカルまで一台で華麗な滑りをしたいスキーヤーにおすすめです
左右非対称など画期的なテクノロジー elan(エラン)
エランは、スロベニアで1945年に設立されたスキー用品メーカーで、革新的な技術と斬新なデザインで知られています。
エランは、1990年代にカービングスキー「SCX」を開発し、スキー業界に革命をもたらしました。
このカービングスキーは、簡単なターン操作と優れた安定性を提供し、世界中のスキーヤーに影響を与えました。
2000年以降も、エランは技術革新を続け、左右非対称デザインの「Amphibio」テクノロジーや、軽量化と強度を両立させた「TubeLite Woodcore」などの技術を導入しました。
これらの技術により、エランはフリースキーやオールマウンテン、競技スキーまで幅広いカテゴリーで高性能な製品を提供しています。
ACE SCX FUSION X + EMX 12.0 GW
スキーセンターに配置されたキャンバーカーボンプレートが生み出すパワーをアローシェイプチタンが余すことなく伝達、優れた安定性と高いコントロール性能を発揮します。
いかがでしょうか? 主要スキーメーカーの特徴と人気機種をご紹介いたしました。それぞれのメーカーに歴史があり、強いこだわりがあることを知っていただけたかと思います。
気になるメーカーはございましたか?
長いスキーライフで、一つのメーカーに絞って愛用するのも、 いろんなメーカーを乗り比べるのも、どちらもスキーを楽しむことに繋がると思います。
大事なのは自分のスキー板に愛着を持って使用すること。
スキー技術の発展は、まず道具を大事にすることから始まるのです。