【上級スキー板お手入れ】こだわり所のエッジ角度、ストラクチャー他スキーチューンナップ5工程!プランや料金も
「チューンナップの注文画面って、エッジ角度、切れ味、ストラクチャーの指定とかたくさんオプションがあるけどよくわからない~」な方必見!
この動画で自分のこだわりポイントが見つかるかも?
「いつもの」でオーダーしてるあなたも!チューンナップ各工程見直しのチャンス!
目次(該当のシーンへ遷移します!)
チューンナップはどんなことをしてくれるの?
タナベスポーツのチューンナップの工程は5つあります。
- ①サンディング
- ②エッジ研磨
- ③ストーン仕上げ
- ④ストラクチャー
- ⑤ベースワックス
①サンディング

重要な工程です。 全編動画で説明した滑走面の歪み、(コンケーブ・コンベックス等)を消すために、大きなサンディングマシーンで滑走面とエッジの高さが均一になるよう削ります。
個人で行うチューンナップでも、エッジを研磨やワックス塗装は行いますが、サンディング(フラット出し)はかなり難しいので、やはり業者さんにお任せするのがいいでしょう。
②エッジの研磨

エッジにはベースエッジとサイドエッジこの二方向があるので、こちらを研磨します。
③ストーン仕上げ

①でおおまかにフラット出しをした状態だと、滑走面は 毛羽立ってまだちょっとザラザラしている状態です。
それを大きな砥石の機械に通してあげることによって、滑走面がツルツルになります。
④ストラクチャー

ストラクチャーは滑走面のツルツルのところに溝を入れてあげる工程です。
その溝というのが非常に重要で、滑走性をよくする効果があります。
例えば、車のタイヤに溝がないと雨降ったときに、タイヤと道路のアスファルトの間に水が入ってしまってスリップの原因になります。
タイヤの溝はその下に入った水を外に掻きだしてあげることによって、タイヤと地面を設置させる効果があります。
スキーのストラクチャーにもこのタイヤの溝と同じで、スキーの滑走面と雪との間の水分を書き出し、できるだけ滑走面が雪面に接地するようにします。
⑤ワックスを塗る

ホットワックスで滑走面とエッジを薄く塗ってパックします。
オフシーズン、特に日本では梅雨時・そして夏の高温多湿などで滑走面とエッジが酸化しないように保護するのが目的です。
エッジの角度について
滑走面側のエッジを「ベースエッジ」横側を「サイドエッジ」と言います。
この二つを研いであげる必要があるのですが、その際、エッジの角度を選択する必要があります。
エッジの角度は基本的に見た目90度のイメージですが、主にトータルエッジ角度が90度 89度 88度などの選択肢になっています。
ベースエッジは図のようにベース側のエッジを削ることで角度をつけます。

一般的には1度くらいがゲレンデで操作がしやすいと言われています。
0.5度など角度が少ない場合、全然遊びが無くなりますので、板を少し傾けた瞬間にギュッと板が走るようになります。
1度くらいあると、ある程度遊びがあってから板が反応するようになります。
車のステアリングと同じで、一般車はハンドルを切ると瞬時にタイヤが曲がるのではなく、反応までの間に少し遊びがあり、それからタイヤが反応していきます。
これが 1度くらいのイメージです。
逆に、例えばレーシングカーなどは少し動かしただけでキュっと曲がるイメージです。
これがエッジの角度で言う0.5度 0.7度くらいのイメージです。
サイドエッジは図のようにサイド側のエッジを削ることで角度をつけます。

89度や88度などの角度をつけていくことになります。
トータルエッジはベースエッジ角度+サイドエッジ角度で表ます。
ベース1度、サイド88度で削ると、トータルエッジ角度は89度になります。
ベース0.5度、サイドが87度とした場合、トータルエッジ角度は87.5度になります。
主には1度+88度、トータルエッジ角度89度がオールラウンドのエッジ角度になります。
レーサーの方は硬いバーンを滑ったりしますので、できるだけするどくエッジングしたい方が増えてきます。
そういう場合はトータルエッジ角度が88度がおすすめです。
ワールドカップのレベルの場合はトータルエッジ角度が87度などになってきます。
エッジが鋭い場合のデメリットとしては、ズレにくい点が挙げられます。
一旦噛み始めるととことんキレてしまうので、ちょっと押し出してズラすなどが全くできなくなってしまいます。
まとめ
- 90度(エッジに角度をつけない状態)
- ズレやすく硬いバーンだとエッジが立ちにくくなってしまいます。
切っていきたいのにズレて落ちてしまう感じになる。 - 89度
- オールラウンド。
硬いバーンも滑りながら柔らかいバーンも、幅広い雪質に対応し、そして切ることもできるしズラすこともできる。 - 88度/88.5度
- ちょっとだけ切りたい方、レーサーの方におすすめ。
- 87度
- W杯レベルの方におすすめ。
89度から少しずつ深いエッジ角度に仕上げていくことで、その人に合ったエッジ角度にできると思います。
エッジの研磨方法とチューンナップコース
エッジ研磨はまず機械を使って行います。
そのままだと荒くなってしまうので、そのあと職人が手仕上げでエッジを研ぎます。
丁寧に仕上げることで洗練されて細かくなるのでエッジの精度は高くなります。
タナベのチューンナップコース
タナベスポーツのスキーチューンナップのコースには「普通」と「強め」が用意されています。
- 強め
- 鋭く尖らせているのでエッジグリップがシャープになる
- 普通
- 角度はあまり変わらないが、ずらしにも対応でき扱いやすい
また、コースによって、機械仕上げと手仕上げの割合が異なってきます。
- スタンダードコース
- ・ベースエッジ手仕上げ
・サイドエッジ機械仕上げ - スペシャルコース
- ・ベースエッジ手仕上げ
・サイドエッジ手仕上げ - ライトチューンコース
- ・ベースエッジ機械仕上げ
・サイドエッジ機械仕上げ
ライトチューンコースは一番簡単で値段も安いですが、機械仕上げのみのため、少し引っ掛かりができてしまう可能性があります。
ご自身で研げる方は仕上げにご自身でのエッジ研磨をお勧めします。
ストラクチャー加工について
ストラクチャーは重要で、ほとんどのスキーに入っています。
タナベスポーツのストラクチャー加工は「浅め」と「深め」の選択肢があります。
この差は僅かで、「浅め」だからと言って溝が見えない程わけではなく、「深め」だからといってすごく深く溝を入れると言うことでもありません。
ストラクチャーのおすすめの深さは、スキーを使用する時期によって異なってきます。
12月から1月頃は、気温も低く、雪の結晶も細かくて小さい状態になります。
この時期はストラクチャーを「浅め」にすることによってスムーズに滑走面の下の雪を押し出してあげることができます。
2月後半から3月の時期は湿雪になり、水が浮いてきたり、雪の状態が氷の塊のようになってきます。
そうした時期はストラクチャーを「深め」にしてあげることによって水を早く外に掻き出せます。
シーズン初めにスキーをされる方は「浅め」。
シーズン後半ごろにスキーを楽しみたい方は「深め」がおすすめです。
プレチューンナップについて
タナベスポーツでは、スキープレチューンナップは大きく6種類コースがありますが、今回の表ではライトチューンナップを割愛した5種類をメインにご紹介します。
ご自身の用途に応じてお選びください!

▼前編はこちら▼
スキー板 RANKING
メンテナンス RANKING
